屋根の広さから太陽光パネルの設置容量を簡単に計算する方法。

太陽光発電
murao
ウチの屋根に太陽光パネルはどれくらい載るの?

太陽光に興味が湧いた頃、誰もが疑問に思うことです。

そんな方の為に、簡単かつ正確に計算できる方法を紹介したいと思います。

  • 専門知識も必要ありません
  • おそらく15分もあれば完了します
  • この記事に沿って計算頂ければ大丈夫です

業者に見積もりを依頼する前に、絶対に一度は自分で計算しておいた方が良いので、ぜひトライしてみて下さい。

自分で設置容量を計算するメリット

1. パネルメーカーの絞り込みができる

太陽光の検討を始めた時に一番最初に決めなければいけないこと、聞かれることが『メーカーの希望』です。

これが定まっていないと、後々、方向性がどんどんブレてしまうので、最初に確固たる根拠を持っておくと、時間を無駄にせずに済みます。

 

メーカー選びで一番重要なこと
パネルが屋根を効率よく覆ってくれること = 容量が一番大きいこと

注:パネルメーカーはそれぞれ、サイズのラインナップは異なります。

設置した人はわかると思いますが、

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とにかく一枚でも多くパネルを載せた方が良いよ。

容量は0.1kWでも多いにこしたことはありません。

これから紹介する方法の通りに計算して、容量だけでなくメーカーの絞り込みも終わらせてしまいましょう。

誰にでもオススメできる太陽光パネルメーカー。

 

2. 施工業者の提案が妥当か判断できる

私は10社の施工業者と打ち合わせを行いましたが、最初に思った通りのパネルレイアウトを提案してきてくれたところはたったの2社でした。

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『プロに任せておけば、最適な提案をしてきてくれる』わけじゃなかった。

運が悪いと、効率の悪い提案を受け入れてしまうこともあり得ます。

しかし、事前に自分で見ておけばそんな心配も不要です。

何度も言いますが、簡単にすぐ出来るので。

なんなら、中学生以上のお子さんがいる家庭だったら、任せてみるのも良いと思います。

 

 

事前準備

用意するもの
  • ペン
  • 計算機
  • 定規
  • 家の立面図

特別なものはありません。

すでに家の中にあるものばかりだと思います。

 

 

計算方法

それでは計算に移りますが、対象は屋根の形状は、片流れ、寄棟屋根とします。

切妻屋根(4面の屋根)は計算が複雑になるので、今回は割愛します。

 

step1. 屋根の幅、奥行を測る

まずは、立面図から屋根の大きさを測ります。

計算しても良いですし、定規で測って縮尺を計算(右下に書いてあると思いますが、100倍の場合が多いかと)しても良いです。

奥行きは三角関数を使って計算するのも良いですが、定規で測った方が早いでしょう。

 

我が家を例にとると、

屋根の広さ
  • 幅:8347mm(=78.5+8190+78.5)
  • 奥行:12500mm(=斜めのラインを定規で計測)

となりました。

 

step2. 屋根の有効面積を計算する

屋根の幅、奥行の寸法が分かったら、それぞれ400mm引いてください。

理由は、作業性や、防風性のことを考慮して端には最低20cmの余白が必要になるからです。

この20cmが無いと、メーカー保証も受けられません。(メーカーにTELで確認済み)

ちなみに、20cmか25cmか、メーカーによる差異はあるかもしれませんが、今の段階では詳細を詰める必要はないでしょう。

設置できる広さ
  • 幅:7947mm(=8347-400)
  • 奥行:12100mm(=12500-400)

これで、設置に使える有効面積を出せました。

 

step3. パネルの種類毎に何枚載るか計算する

ちょっと気になっているメーカーがあれば、パネルのサイズのラインナップを別途調べてもらうのが良いですが、

私はPanasonicかQセルズをオススメしているので、今回はこの2社の代表的なパネルサイズを使って計算します。

下の表を参考にしてください。

メーカー型名出力奥行
Panasonic250α Plus他250W1580mm812mm
QセルズQ.PEAK L-G5.2 365365W1994mm1000mm
QセルズQ.PEAK-G4.1 305305W1670mm1000mm
QセルズQ.PEAK S-G4.1 240240W1348mm1000mm
注意点
  • パネルはできるだけ大きいものを選ぶ。(小さいのは単価が高くなる)
  • パネルは1種類。(複数種類も可能ですが、これも価格のため)
  • パネルの設置向きは幅が長い方とする。

それでは、幅と奥行でそれぞれ何枚載せられるか、計算します。

 

Panasonicの幅方向は、7947÷1580=5.029 つまり5枚

その下のQセルズだと、7947÷1994=3.985 惜しいけど3枚

のように、必ず切り捨てで計算して下さい。

メーカー型名奥行合計
Panasonic250α Plus他5枚14枚70枚
QセルズQ.PEAK L-G5.2 3653枚12枚36枚
QセルズQ.PEAK-G4.1 3054枚12枚48枚
QセルズQ.PEAK S-G4.1 2405枚12枚60枚

これで、各社何枚のパネルが載せられるのか分かりました

 

step4. 容量を計算する

あとは、枚数に1枚あたりの出力を掛けるだけです。

メーカー型名出力設置可能枚数出力合計
Panasonic250α Plus他250W70枚17.5kW
QセルズQ.PEAK L-G5.2 365365W36枚13.1kW
QセルズQ.PEAK-G4.1 305305W48枚14.6kW
QセルズQ.PEAK S-G4.1 240240W60枚14.4kW

結果、Panasonicでは17.5kW、Qセルズだと14.6kWと求めることが出来ました。

その差は3kWにも及びます。

パネルメーカーを決める際は、パネルがきっちり埋まるかで決めた方が良いと言った理由を分かって頂けたでしょうか。

単位面積当たりの出力も各社で異なるものの、微々たる差なので、まずは屋根に効率よく敷き詰めることを優先にメーカーを選定した方が良いでしょう。

 

 

最後に

少し面倒かもしれませんが、施工業社に見積もりを依頼する前の非常に重要な下準備です。

これで、最初に書いたとおり、

  • パネルメーカーの絞り込みができる
  • 施工業者の提案が妥当か判断できる

といったメリットを得られます。

今回は事前準備なので屋根の広さを測るのに立面図を使用しましたが、

見積もり時には、業者による屋根の測量によって、より正確な実測値を得ることが出来ます。

両者に差はないのですが、ごく稀にあと数cmでもう1列増やせるのにといった際どい場合、救われるケースも

実際、我が家は、これで1列増やすことが出来ました。

計算方法は同じなので、実測値が得られたタイミングで、改めて計算してみて下さい。

 

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