2019年度の売電価格が安いと話題ですが、本当にそうなのでしょうか。
私はその逆で、まだまだ高すぎるくらいだと思っています。
引用:ソーラーパートナーズ
2019年は、10kW以上のシステムで14円ですか。
我が家は設置してもうすぐ一年が経ちますが、設置した当時は21円でも随分と安いとかなり不評でした。
ピークに対して半額以下まで下落していますからね。
- 売電開始:2018年3月
- システム容量:15kW
- 売電価格:21円/kWh+消費税
- 設置費用:235万円
でも実際に売電が始まると、かなりの収益をあげています。
その額、年間で50万円。
この調子でいくと、元本回収まで5年もかからない計算です。
このように売電価格が21円でも収益が十分すぎたことが、『まだまだ売電価格は高すぎるんじゃないか?』と思ったきっかけです。
検証するために、我が家のシステムの設置費用、発電実績を元に、損益分岐点を計算してみました。
目次
検証は家庭用、産業用で2パターン行う
損益分岐点の計算には売電期間が大きく効いてくるので、家庭用と産業用、それぞれの契約期間で計算します。
契約年数の違い
- 買取期間10年(10kW未満の家庭用システムに適用)
- 買取期間20年(10kW以上の産業用システムに適用)
契約期間はシステムの容量によって自動的に決まります。
普通の屋根であれば家庭用として10年契約、
10kW以上の大きなシステムを載せていれば産業用と見なされて20年契約となります。
買い取り価格の違い
家庭用の10kW未満システムでは契約が短い分、単価は高めに設定されています。
私が設置した2017年度で比較してみましょう。
- 買取期間10年 27〜30円/kWh
- 買取期間20年 21円/kWh+消費税=22.68円/kWh
買取価格は期間10年の方が高くなるのですが、期間20年の産業用には消費税が加算されます。
我が家のシステムは10kW以上なので、このように、消費税等相当額が振込金額に毎月上乗せされています。
毎月2〜4千円程度ですが、20年間の積立として考えるとかなり大きいと言えます。
もし今後消費税が10%となった場合、この額はさらに増えるので、増税のショックはいくらか緩和されるかもしれません。
検証条件
設置費用と収益実績は2017年に設置した我が家の実績を使用
- 売電価格:21円/kWh+消費税
- 収益:50万円/年
- 設置費用:235万円
この我が家の実績を元に見積もります。
収益は売電価格を使った比例計算で算出
売電価格が半分なら、収益も半分といった形で、簡単に計算します。
例えば売電価格が10.5円/kWhなら収益は25万円/年といった具合ですね。
パワコンが壊れた場合の交換費や点検代、性能劣化など細かい点は無視
パワコンは15年保証がついていますし、パネルの性能についても劣化保証がついているので無視します。
大勢に影響は出ないでしょう。
検証結果
買取期間10年(10kW未満)の場合
売電期間の10年で元本回収。この時点で、損はしていません。
11年目以降は消費にあてれば、電気代が浮くので収益はどんどん増えていきます。
11円/kWhですからね。
2019年の買取価格24円/kWhの半分以下の単価でも元は取れていたことです。
買取期間20年(10kW以上)の場合
買取価格が6円/kWh(実際の約1/4)の場合、収益は14万円/年。
売電期間の20年間で280万円の収益を生み出してくれるので、設置費用の235万円を余裕で上回ります。
点検費用やパワコンの交換費も賄えるかもしれません。
6円/kWhなんてタダみたいなものですが、それでも損はしないんですね。
それどころか21年目以降は発電するだけ利益になります。
まとめ
『2017年に住宅へ設置した太陽光の売電価格が6円/kWhだったら?』
という無茶な設定でも契約期間内に元本を回収できることが分かりました。
2019年ならもっと設置料金は低く抑えられているはずなので、損益分岐点はもっと低くなるでしょう。
屋根の条件や、どのように業者との交渉を進めたかにもよりますが、買取価格が20円代に収まっている今はまだまだボーナスステージだと思います。
我が家は、当時築14年の中古物件でしたが、どう計算しても利益が出るので載せることにしました。
今のところ、実発電量も収益も予定以上なので、本当に設置して良かったと思っています。
家をお持ちの方は、今からでも考えてはいかがでしょうか。
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