もう10年も前のことを振り返ります。
東工大に進学を決めたのでタイトルの通り京大を辞退しました。
大学院入試は、日程が重ならなければ国公立でも併願OKなので、複数の学校から入学許可を貰うことが可能です。
ということで私が横国大4年生の時には、東大、京大、東工大、横国大の大学院に願書を出しました。
結果は、
東大:試験受けず
京大:合格
東工大:合格
横国大:合格
『京大を辞退した』ことが珍しいのではと思って記事を立ち上げましたが、
『東大の入試をサボった』ことも普通ではありませんね。忘れていました。
東大は、対策(過去問解いたり)が間に合わなかったので、受けに行きませんでした。あと、その時すでに他の大学の試験が終わっていたので気持ちが乗って来なかったのもあります。
受験料は1校あたり35,000円だったと記憶しています。快く受験させてくれた親には感謝しなければいけません。
目次
京大に行かなかった理由
理由は、配属先の研究室が希望通りではなかったことにあります。
一方で東工大と横国大はそれぞれ第一希望の研究室への配属が約束されていました。
大学院では座学の講義もありますが、基本的には教授もしくは准教授のもと研究をして過ごす場なので、どの大学かよりも、どの研究室かの方が重要になります。
家族は口には出さないものの京大に行って欲しかったようなので少し悪い気もしましたが、悩むことではありませんでした。
余談① 大学院入試は簡単なのか
工学系は超難しいです。
今いる大学より上位の大学院に進学することを、ネット上で『学歴ロンダリング』と揶揄されることもあります。
この単語には、大学入試に比べて難易度の下がると言われる大学院入試を利用して最終学歴を上書きすることに対する皮肉の意味が込められています。
しかし実際は、工学系に関しては院試といえど難易度は全然高いですし、私自身否定的な評価を受けたことはありません。
想像してみてください。
東大生や京大生が1年生〜3年生の間に受けた講義に基づいて作成された試験問題に対し、違うカリキュラムで育った状態で、彼らと同じ点数を取らなければならないのです。
こんなの大変に決まってるじゃないですか。みんなが遊んでる中、図書館で必死に勉強しました。
基本的に外部からの受験は圧倒的に不利なシステムなので、覆すにはかなりの勉強量が必要です。
余談② 上位国立大に進学して良かったこと
研究費が豊富
私が大学院の時に在籍していた研究室は、学部修士の学生各学年4人に博士課程2人を合わせて14名が在籍していましたが、国から配布されていた研究開発費は年間2,300万円もありました。
教授の力や研究内容にもよるのでしょうが、単純に割ると一人当たり年間100万円以上のお金を使わせて貰っていたことになります。
奨学金は返済免除
必然的に研究を頑張らなければいけないので、在学中に学会での発表や論文作成といった成果も生まれます。
その結果、ご褒美として日本学生支援機構から借りた奨学金は、全額もしくは半額の返済免除を受けることも可能です。
- 普通に学生生活を送っていれば半額免除
- 特に頑張った人は全額免除
日本学生支援機構以外でも、企業から返済不要の個別の奨学金を毎月十数万円ほど支給されていた同期もいました。
就活でも有利
学歴による優遇措置は大きいものがあります。
例えばS◯NYは、東大、慶応大、東工大の学生限定の職場見学会を開催してくれましたし、ト◯タはOBによる見学会や食事会が開催されるなど、勧誘活動を受ける機会は多くありました。
就活が始まっても企業の推薦枠は潤沢に揃っています。
私は色々と受けたかったので自由応募で就職活動を行いましたが、学歴の後押しも少なからずあったと思います。
余談②上位国立大に進学して悪かったこと
研究期間が2年しかないので、成果を出すのが大変
通常、学部4年から研究室に所属し、大学院の2年と合わせて3年を使って研究を行います。
学部卒業時に就職したり、研究の道に進みたければ博士課程に進むなどもありますが、多数派は3年です。
大学院から他の学校に移ると、研究する期間は自動的に1年短くなります。
スタートが遅れる分、負担は大きくなりがちです。
内部生が優秀なので、しんどい
大学入学時の偏差値の差は、4年後の大学院進学時にもしっかりと残っています。(むしろ広がっているかもしれません。)
彼らは優秀なくせに真面目なので、そんな中に転校生のような形で入り込んでしまうと、付いていくだけで大変です。
学生生活を楽しみたいなら、元の大学の研究室に残った方が居心地が良いことは確かだと思います。
まとめ
余談の方が長くなってしまいましたが、大学院進学全般に関する情報でした。
大学院進学は、理系と文系で難易度も就活時の評価も全く違います。
この記事はあくまで工学系に限った話ですので、ご注意ください。