野立て太陽光のデメリット。普通の会社員にはリスクが大きい。

太陽光発電

我が家では2018年3月から屋根に設置した太陽光の売電を開始していますが、発電状況は極めて良好で、当初の予測値を上回る成果を得ています。

ただ晴れてくれるだけで利益の生まれるこの状況、信じられないくらいオイシイです。

梅雨時期は流石に発電量は落ちましたが、それでもシミュレーション以上の成果を上げています。

 

こうなってくると、屋根だけではなく野立て太陽光で大量に発電し、大量に儲けるという選択肢も浮かんで来ます。

実際、利回り14%などと謳っている広告も目にしますし、少し調べたら自分のような普通のサラリーマンがローンを利用して何基分も投資している例も見られます。

 

かなり乗り気なところから検討を進めましたが、結果的には早い段階で参入は見送ることにしました。

動かせるお金がすでに数千万円あるといった方を除き、普通のサラリーマンが手を出すのは辞めた方が懸命です。

では、理由を挙げていきたいと思います。

 


まず、費用が高いし収益がよくない

ある有名な投資ブロガーが最近買った野立て太陽光1基の費用内訳と利益見込みを元に検証します。

  • 費用2000万円(土地代500万円、発電機器1500万円)
  • 費用は15年で回収。その後の5年間は毎年200万の利益

つまり、2000万円投資して、20年後の収支は1000万円程度となる見込みです。

我が家の屋根上太陽光は、200万円の投資で20年後の収支見込みが500万円超なので、初期費用に対するリターンは随分と目減りしてしまっています。

 

理由は明確で、

  • 土地代がかかる
  • 支柱などの構造が必要なので、設備費・工事費が割増になる

といったことです。屋根の上であれば、発電用の土地も支柱も必要ないので、野立ての方が効率が下がってしまうのは当たり前のことです。

 

次に、国の支援があってもリスクは残っている

野立て太陽光発電の収益が高くないとはいえ、ふつうにやればそれなりの利益は出る仕組みとなっています。

具体的にはFIT固定買取制度という国による優遇制度を利用できるので、発電した電気の買取価格は20年間保証されます。

 

つまり、20年間にわたって毎日太陽が昇り、国が破綻していなければ確実な利益を生んでくれることになります。こんなイージーな条件、そう滅多にありません。

 

こういった背景から、野立て太陽光へ投資される方は複数基購入されるケースが多く、さきほどの例に挙げた方は6基買ったそうです。

総額1億2000万円の借金。現実的な金額ではありませんが、銀行によっては太陽光発電投資に積極的で、普通のサラリーマンでもこれ位の融資を受けることが可能です。

普通にやれば利益が出るし、銀行も融資してくれる。

このフレーズは心地良いですが、

一つでもふつうじゃないことが起きたら話は変わって来ることを留意すべきです。

ふつうじゃないこととは、潜在的にはもっとたくさんあるでしょうが、思いついただけでもこれだけあります。

  • 半端ないインフレ
  • 国による制度改正
  • 自然災害による設備崩壊
  • 売電終了後の莫大な設備廃棄費用

 

この中で特に可能性が高いのは自然災害でしょうか。当然保険に入っているとは思いますが、いざという時にどこまでカバーされるか、分かったものではありません。

 

これら事態がどれか一つでも起きてしまうと、投資額が大きいので一般的な会社員の財力ではもう挽回不可能です。

15年後の利益のために、人生が破綻する覚悟で億単位の借金を背負う。

無理ゲーです。

普通のサラリーマンの身の丈には合っていないので、手を出すべきでは無いと私は結論づけました。

 

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