2026年3月上旬。前回の牧場見学から約5ヶ月が経過しました。
今回は、冬を越えた2歳馬と療養中の出資馬に会ってきました。
牧場の方から伺ったコメントとあわせて、実際に見た印象も含めて記録として残しておきたいと思います。
目次
ノーザンファーム空港
エーデルクラフト 牡3
父ニューイヤーズデイ
母ウルクラフト(母父ディープインパクト)
美浦・辻厩舎
キャロットクラブ

昨年の夏に訪れた際はすでに移動済みだったため、今回が初めての対面となりました。
体高こそ高くはありませんが、筋肉質でバランスの良い馬体をしています。歩様も後肢の踏み込みが深く、柔らかさがあり、募集時に受けた印象そのままでした。
怪我前の様子からも、もともと成長はゆっくりなタイプのようで、現時点ではまだ緩さが残る印象です。
それでも素質のある良い馬だと思いますので、まずは順調にデビューまで辿り着いてほしいところです。
牧場の方のコメント
- 坂路に入れても変化はなし。これからピッチをあげていく
- 現在は週3回坂路入り
- 5月中の本州入りが目標で、そこから逆算している
- 未勝利期間に2回はチャンスを与えたい
- 気性は前向き、適正は短め
- 母父ディープが効いているのかフットワークは軽い
- 芝でもいけそうだが、脚元のことがあるのでダートが無難
レッドヴェリタス 牡2
父サートゥルナーリア
母ラストグルーヴ(母父ディープインパクト)
栗東・福永祐一厩舎
東京サラブレッドクラブ

2歳馬の中でも、最も期待している一頭です。
冬を越えてさらに馬体の成長を期待していましたが、未だトモ高な点からも、まだ伸びしろを残している印象を受けました。
昨年訪れた際は好意的なコメントが多かったものの、それから約5ヶ月が経過し、精神面での課題も見えてきたようです。
怪我による頓挫がない点は安心材料。
また、育成厩舎と福永厩舎の関係も非常に良好なようで、牧場でもトレセンでも大切に育てられていく環境が整っていると感じました。
距離もこなせそうとのことですし、この血統背景を考えると、当面はクラシックの夢を抱かせてもらうつもりです。
移動までもう少し時間的な余裕はありそうなので、できれば夏前にもう一度会えたら嬉しいですね。

厩舎長のコメント
- 坂路で3ハロン45まで進めているが、やや苦しそう
- 体力不足で息の入りがよくなく、踏み込んだ調教をすると息が苦しくなる
- 今週は1本に戻して、前向きさを養っているところ
- 明日からは以前の2本のペース48-45に戻したい
- 前向きなタイプではなく、大きくゆったり走るのが好き
- 騎乗者を見て体力をセーブするのが得意
- たまにハードライダーの厩舎長が乗ると苦しくなる
- のびのびする日、頑張る日を混ぜてメリハリをつけている
- 体高は伸びたが、まだまだトモ高
- 以前は前バランスで走っていたが、ストライドも伸びてきて(前後の)繋がりが出てきた
- 瞬発力があるタイプではなく、長く良い脚を使うタイプ
- 長い距離を走るには体力が必要なので・・・
- サートゥル産駒はトモが甘く前バランスになり、かきこんでハミを取りづらい馬が多いイメージだが、この子は前バランスではあるものの、そこまでではない
- 福永先生が移動時に求めるレベルは把握しているつもりだが、まだそこには至っていない
ルージュナイアス 牝2
父ホットロッドチャーリー
母ラーゴブルー(母父ハーツクライ)
栗東・斉藤崇史厩舎
東京サラブレッドクラブ

馬体は非常に良く、毛艶もピカピカで状態の良さがうかがえました。
牝馬とは思えないほど筋肉量が豊富で、トモの力強さも印象的です。
兄姉も見映えのする馬体の持ち主が多い一方で、実績面ではやや物足りない点があるのは気がかりですが、この馬はそれを覆してくれると期待しています。
話を聞く限りでは、私の2歳馬の中でも最も順調に調整が進んでいるよう。
体質の強さも心強いです。
もともとの適性がダートの短距離にあるのであれば、勝ち上がりについても大きな不安はないのではないかと感じています。
牧場のコメント
- 坂路ではハロン15
- 調教の進みは早いグループ
- 硬さを感じるのでダート馬になりそうだが、最初は芝でも
- 距離は持たなそう。マイルか、それ以下
- オンオフしっかりしていて扱いやすい気性
- 調子のいい身体をしていて、体調面は抜群に良い
- 冬場も安定してずっと健康体でカイバ喰いも良い
- 体質が強い、調教を進めやすい
- 重かったものが坂路15を継続する中で締まってきた
- これまでの経過はとても良い
- 早期デビューという感じでは無さそうだが、5月中旬から6月頭には送り出せそう
- 牝馬なのにへこたれない。15では苦しくなる馬がいる中、頼もしい
- 足捌きに硬さがあるので疲れは慢性的にたまりやすいが、問題なくこれている
- 斉藤調教師はこの前来て、馬体にメリハリが欲しいとのこと
ノーザンファーム早来
レナセール 牝2
父リオンディーズ(母父ハーツクライ)
母クレアドール
美浦・千葉直人厩舎
キャロットクラブ

印象は昨年と大きく変わらず、馬体にはまだ幼さが残っています。
全体的にコロンとした、牝馬らしいシルエットが印象的でした。
トモ高も目立ち、今後の成長の余地を十分に感じさせます。
牧場のコメント
- 坂路で46-47
- ちょうど冬毛の抜けかわり時期
- いまだトモ高だが、成長はしてくれている
- 1度だけ外傷を負ったが、大事には至らず
- 適正はマイルから2000mくらい
リスグロワール 牝2
父サートゥルナーリア
母リスグラシュー(母父ハーツクライ)
栗東・矢作芳人厩舎
キャロットクラブ

やはり成長はややゆっくりなタイプのようですね。
それでも、ここまで頓挫なく進められている点は評価したいところです。
厩舎長のトーンはそれほど高くはありませんでしたが、前回同様、お人柄によるものとの印象を受けました。
デビューは早くても秋頃でしょうか。半姉も3月デビューだったことを考えると、この馬もじっくりと進めていく形になるかもしれませんね。
撫でると頭を押し付けて甘えてきてくれて嬉しかったです。

厩舎長のコメント
- 430kg
- もう少し馬体重は増えて欲しいなかなか変わってこない
- カイバ喰いが悪いわけでは無いが、食べたものがどこにいっているのか・・・
- 坂路は16まで進めている
- 動きが悪いわけでは無く体力的にも問題ないが、身体の成長待ちでペースを上げられていない
- 矢作先生は『あせる馬では無い』と仰っている
- 走り面についてはお母さんに似ている、脚の捌きとか
- 適正は短くは無い
- 頓挫があった訳ではなく、成長を促しつつ、調教を進めている
レッドシュヴァリエ 牡2
父サートゥルナーリア(母父ディープインパクト)
母レッドアヴァンセ
美浦・木村哲也厩舎
東京サラブレッドクラブ

ついに「緩い」というワードが出てきました。
父カナロア×レッドアヴァンセの仔については、これまで耳にタコができるほど同じ指摘を聞いてきましたが、この子もやはり成長はゆっくりなタイプのようです。
とはいえ、着実に成長は見せてくれているとのことで、ここは焦らず気長に見守りたいところです。
滑らかでスムーズな歩様は相変わらずで、この馬の良さはしっかり感じられます。
ただ、馬体や歩様、馬体重、そして牧場の方のコメントなどが、未勝利で終わってしまった一番仔のレッドルヴァンシュに似ている点は、少し気がかりではあります。
どうか喉に問題が出ることなく、順調に進んでいってほしいと願っています。

牧場の方のコメント
- 520kg
- 角馬場を挟みながら3ハロン47
- 筋肉量も増えて動きは良くなっている
- 体質面も改善はしているが強いとは言えない
- 動きに問題はなく前進気勢は出てきている
- ストライドの大きな走りを見せているが緩さがある
- 芝中距離で戦うなら切れ味が欲しいところ
- 2週間後を目処に坂路2本を取り入れる予定で体力とスピードを伸ばしていきたい
- 木村先生は馬体をチェックされて緩いとのコメント
- 必要以上に無理はせず、天栄、トレセンへと繋げたい
- 気性は落ち着いていて問題ないがペースを上げてどうなるか
- 前脚はイヤリング段階からウィークポイントなので注意している
レッドアヴィオン 牡3
父エピファネイア(母父ディープインパクト)
母レッドアヴァンセ
美浦・手塚貴久厩舎
東京サラブレッドクラブ

左膝の手術から11日後、抜糸翌日に見学させていただきました。
まだ元気はなく、手術では大きく切開されたとのことで、痛々しい様子が印象に残ります。
この日は引き運動の初日ということもあり、馬房へ戻る際の足取りにも、どこか違和感が見られました。
時期的に未勝利戦への出走は厳しそうですが、素質のある馬だけに、今後は地方や格上挑戦といった道になりそうです。
幸い賞金は積んでおらず、脚元への不安もあることから、無理をせず地方でじっくり立て直す選択が良いのではないかと感じました。

牧場の方のコメント
- トレッドミルまで3ヶ月
- 乗りはじめは、7-8月となる見込み。経過次第だが、早くても6月
- かなりうるさい馬と聞いていたが、全然おとなしい
- 痛みはあると思うが、帰ってきた時もハ行の程度は僅かだった
- 去勢手術の話は聞いていない
カナルビーグル 牡4
父リアルスティール(母父Include)
母ソブラドラインク
栗東・佐藤悠厩舎
キャロットクラブ

今まで見たことのないほどの立派な冬毛でした。
牧場の方は「テディベア」と表現されていましたが、まさにその通りで、ぬいぐるみのような柔らかい手触りが印象的でした。
今後は初夏の本州移動が本線のスケジュールとなりそうですが、もともと夏はあまり得意ではないタイプのはずで、復帰は秋頃が現実的かもしれません。
一回り成長した姿を見せてくれることを楽しみに、気長に待ちたいと思います。

牧場の方のコメント
- ハロン20程度
- 落ち着くようであればペースを上げていきたい
- 乗り始めたばかりだが、最低限3ヶ月は北海道で乗りたい
- 7月前後にしがらきへ移動
- 行きたがるのでセーブしている
- 毛は長いが毛艶は良い
- 休んでいても馬体は萎むことなく休養馬には見せていなかった
- 調教を進めていく中で、さらに筋肉もついていくはず
- 育成時代も毛が長く動きも硬かったが、移動後に毛が抜けて動きも柔らかくなったので同じ流れを期待、笑
- 今も周回では硬さが目立つがほぐれて坂路に行く頃には本当にいい馬
まとめ
前回の見学は10月中旬で、まだ移動して間もない馬も多い時期でした。
そこから冬を越え、大きな成長を期待して臨んだ今回の見学でしたが、正直なところ、それぞれの現状や現実的な立ち位置が見えてきた、というのが率直な印象です。
それでも、どの馬も順調に調教を積めている点は、何よりありがたいことだと感じました。
また、本州移動前に会えなかった3歳馬たちにも、望んだ形ではなかったとはいえ、実際会って触れることができたのは嬉しい収穫でした。
1日で空港と早来を回り、計8頭に会うことができたので、非常に効率の良い、充実した見学になったと思います。
(つづく)
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