夫婦や家族でつみたてNISAを利用するメリットについてまとめました。
私自身、つみたてNISAの制度が始まった2018年から利用しています。
1年以上運用してみて、投資信託をコツコツ積み立てていくスタイルが合っているのが分かったので、今年から妻にも口座を開設してもらい、夫婦で取り組んでいます。
株や投資信託といった投資に全く興味のない妻を巻き込むことに抵抗はありました。
しかし、整理すると夫婦で取り組むことにメリットがたくさんあることが分かりました。
宜しければ参考にしてみてください。
そして、できれば夫婦でNISAを始めてください。
メリットは全部で5つありますが、どれも重要です。
目次
1. 非課税枠が増える
一人当たり40万円 x 20年の非課税枠が2倍になります。
年間80万円の積み立てを20年間続ければ、元本の最大は1600万にのぼります。
運用益がいくら出るかは分かりませんが、元本が大きくなればなるほど、20%の税金が控除されるというメリットは大きくなります。
例えば、年額40万円を年率4%で運用した場合、
まずは一人分の枠で運用したケースについて見てみましょう。
20年後、元本800万円に対して積立金額は1222万円。
運用益は422万円にもなります。

通常であれば運用益の20%、約80万円が税金として引かれてしまうわけですが、積立NISAは非課税となるので422万円の利益はひかれることなくそのまま確保できます。
つまりは80万円の節税。
これを夫婦でやれば、20年後に160万円の節税につながるという訳ですね。
もし年間で40万円以上積み立てたいのであれば、パートナーの枠も利用した方が良いでしょう。
2. 相続の時に手続きが楽
自分になにかあった時のこと、考えたことありますか?
つみたてNISAとは直接関係はありませんが、同じ証券会社の口座を夫婦で持っていると、相続の際に家族の助けになるはずです。

出典:SBI証券
仮に遺言で妻に証券口座の中身を100%相続させたい場合
SBI証券に問い合わせて、回答をもらいました。おそらく他の証券会社でも同じでしょう。
相続時、口座の中身の受け取り方法は2つあります。
- 金融商品(株、投資信託)を売却、お金を所定の口座に振込
- 金融商品をそのまま相続
①の現金受け取りが良いという方は、何の問題もありません。口座を開く必要はないですし、即座に現金で渡すことができます。
逆に、②の株のまま引き渡す場合には、余計な手続き+αが必要になってきます。
まず、妻にも受け取る用の口座が必要です。そして受け取り後も口座の管理をしてもらわなければいけません。
私は証券のまま相続して欲しい
理由は2つ。
1つ目は、株や投資信託は複利の効果で持っているだけで3〜5%の年利が見込めるという点。
そして2つ目は、売り時を自由に選べる点です。
お金に困っていなければ、現金でなく投資信託で持っていたほうがリスク分散にもなりますし、年々増えていくので将来の備えにもなります。
さらに2009年のリーマンショック時のような谷の時期に強制的に売却されてしまうと、残すお金がかなり目減りしてしまうというケースも考えられます。
保持していれば、後々数倍になるのに・・・勿体ないですよね。

果たして、妻はちゃんと証券口座を開設して株のまま受け取るのか
皆さんのご家族はいかがでしょうか。
うちは、絶対にしないでしょうね。絶対です。間違いありません。
『なにそれ、分かんない。面倒臭い。』
と言って、即座に現金へ換金して終わりでしょう。
せっかく家族のことを思って積み立てたものがそんな結末になるのは少し寂しく思いました。
ということで家族のことを思った結果、
今のうちに妻の口座を開設しておこう。ついでに妻に資産運用をやらせてみよう。
3. いざという時に積み立てを減額・中断すれば手取りが増える
自分が生きている期間に話を戻します。
夫婦で満額つみたてをしていれば、年間で80万円、1ヶ月で6万6666円になります。
決して小さな額ではないので、家計への影響は大きいですよね。
でも、確定拠出年金と違って、つみたてNISAの良いところは、積立額を自由に変動できるところにあります。
つまり、中断したって構わないのです。これを利用しましょう。
いざという時、積立をやめてしまえば、ひと月当たりの支出を6万7000円も減らすことが出来ます。
それでも足りなければ、積み立てた投資信託を売却して現金化する選択肢もあります。
この自由度の高さは良いですよね。
- つみたてを続ければ、複利の効果で残高は増えていく。
- もしもの時の、備えにもなる。
どちらに転んでも役に立ってくれるので、万が一に備える方法の1つとして利用できます。
4. 無駄遣いを抑制できる
つみたて額を増やして手元に残るお金を減らせば、余計な出費に消えていくこともありません。
天引きの貯蓄と同じです。
貯蓄を妨げる一番大きな理由は無駄遣いだそうですね。
つまり、一番のリスクは”自分自身”です。
例として、自覚している私のリスクについて紹介します
最近、投資について本をよく読んでいるのですが、勉強すればするほど個別株に手を出してしまう衝動に駆られてしまいます。
別に悪いことではないのですが、素人が〇〇流をパクって独自ポートフォリオを作ったところで、リターンに対する期待値を上げることは難しいと思います。
成功するかもしれません。でも結局は運任せ。
おとなしく株価指数に沿ったインデックス投資に注力していれば、無駄にリスクを背負う必要はありません。
頭では分かっていますが、興味心からいつかは夢に投資してしまうことが無いとは言えないのが難しいところです。
そんな未来の自分に余計なお金を使わせないために、つみたて金額を増やして元金を減らしておこうと思います。
ちなみに、積み立てる制度を利用して強制力に貯蓄するという点では、定期預金でも効果は同じです。
しかし、金利がほぼゼロの預金にお金を回す意味があるのかどうか。迷うところですね。
5. 家族で積立投資に参加できる
基本的に、旦那さんの方だけがNISAを利用しているという家庭が大多数だと思います。
投資について女性は知識も興味もないことが多いからですね。
しかし、相続の項目でもお話ししましたが、機会があれば投資に触ってもらった方が、家族にとって後々のためになります。
子供のいる家庭では、家族でNISAとジュニアNISAをフル活用することが理想ですね。
お金に対する意識は高いに越したことはありません。
投資信託の残高だけでなく、お金の知識や資産運用の経験も家族で積み立てることが出来れば最高ではないでしょうか。
以上です。夫婦でつみたてNISAに取り組むことのメリットについてまとめてみました。
少しでも参考になるところがあれば、嬉しく思います。
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