うちの妻はギャンブルをとにかく嫌っています。
金融商品への投資も同じ系列に映ってしまうのではないかと心配していましたが、彼女も証券会社に口座を開設し、つみたてNISAを始めることに同意してくれました。
この記事は、その時に説明した内容をまとめた記録です。
同じように、奥さんをはじめ家族にも理解してほしいという方は、この記事をそのまま使ってもらえると思います。
まず初めに、現金より米国株の方が安全らしい
米国株が、現金よりも安全であることを説明するために、
『シーゲルの一貫性』と呼ばれる有名な図を紹介します。
内容:200年前に$1を株、国債、金(ゴールド)に替えていればその後どうなったか?
多くの人に衝撃を与え、米国株への投資を促すきっかけになった分析結果です。
この表が意味することは主に2つ。
- 現金の価値は物価上昇に伴い、時とともに下落。
- 『株価が上がる+配当金をもらえる』ことで得られる株のリーターンは、200年以上にわたって一貫して右肩あがり。

(出典:株式投資の未来)
200年前の$1は、インフレの影響で現代では$0.07(元の7%)の価値しかありません。
方や、株で運用する(配当金でさらに株を買い増しを続ける)と今では59万ドルまで増えています。
この200年の間には南北戦争や2度の世界大戦、さらには世界大恐慌といった歴史的な出来事があったにも関わらず、株だけは安定的にリターンを生み続けてます。
株を資産形成の主軸として考えるのは極めて妥当な選択です。
大暴落が起きたとしても、大丈夫
いくら200年以上安泰だったからとはいえ、『株は暴落した時のことが怖い』と思うでしょう。
そこで、記憶に新しい2009年頃のリーマンショックの影響を振り返ってみます。
表はダウ平均株価過去40年分の推移です。
10年前、一時的には半分くらいまで平均株価が下落するものの、結局は回復していることが見てとれます。

100年に一度といわれたリーマン・ショックが起きたところで、200年以上続いている株のリターン増加の一貫性が失われることはありませんでした。
とはいえ、暴落が起きてしまうと、回復するまで数年を要することは事実ですなので、必要な分の現金は持っておくべきだと思います。
リスクはある
これからも変わらず株の価値が上がり続けるかというと、確率は100%ではありません。
銀行預金だって、物価上昇の価値下落というリスクを常に抱えています。
200年続いてきたことが、自分の生きている間に変わってしまうなら、それはもう仕方ないですよね。
素人にぴったりなインデックス投資
リスクを犯すことなく安定的にリターンを狙えるのが、インデックス投資と呼ばれるものです。
日経平均やTOPIX、S&P500、ダウ平均のような株価指数(インデックス)と同じ値動きを目指す投資方法のこと。
例えば、ダウ平均が5%上昇したら、自分の資産も同じく5%上昇するような投資方法です。
何が良いのかというと、インデックス投資を推奨している『敗者のゲーム』の著者、チャールズ・エリスはこう評しています。
インデックス投信を買うことは、投資のドリームチームの総意を結集したのと同じ意味を持つ
例えば、インデックス投資に勝てる敏腕トレーダーは10%にも満たないという実例も本の中で紹介されています。
特定の会社の業績に左右されないのでとにかくローリスクであることが、家庭の資産形成にうってつけです。
長期投資でどれくらい増えるのか?
過去の実績から、アメリカの市場平均株価に投資した場合、インフレ調整後の実質的な年率リターンは6〜7%期待できると言われています。
10年後には1.8倍
20年後には3.2倍
30年後には5.7倍
最初に紹介した200年で59万倍という歴史を考えれば、嘘ではないことはお分かり頂けると思います。
普通預金の金利はたったの0.001%。
少なくとも手持ちを100%銀行預金にいれておくよりマシではないでしょうか。
投資期間は長ければ長いほど良い
若い世代(運用期間が長い)ほど株式に投資しろとよく言われるのは、投資期間が長いほど
圧倒的に有利だから。
- リスクは下がる
- リターンは大きくなる
期間が長いほど暴落時のリカバリーも可能で、リターンも大きく膨れていきます。
例えば50年間年率6%で運用すると、元本の20倍近くまで増えていきます。
私も、妻を巻き込んで取り組みたかった理由のひとつは、期間を少しでも長くとりたかったからでした。
早いタイミングで、多くの資金を家計から投入するべきであること、分かってもらえると良いと思います。
まとめ
これまでの妻に対するアピールポイントをまとめると、
- 現金よりも株の方が資産価値の維持という面で安全
- 買うなら市場平均と同じ動きをするインデックス投信が安全
- 投資期間は長いほど安全
どれも、『安全』がキーワードになっています。
目的はあくまで、家族の資産を安全に形成することです。
そして安全で且つリターンも期待できるインデックス投信の購入がベストであること。
我が家では、これらを妻に一つづつ理解してもらいました。
預金だけでなく、国の優遇制度(NISA)を利用してバランスよく投資信託も組み込むことが、家庭のためになると信じています。
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