2025年10月中旬。
1ヶ月前に出資の決まったばかりのキャロット出資馬、そして東サラ出資馬に早速会ってきました。
牧場の方のコメントと自分の主観を残しておきたいと思います。
ノーザンファーム早来
レッドアヴァンセ24 牡1
父サートゥルナーリア(母父ディープインパクト)
美浦・木村哲也厩舎
東京サラブレッドクラブ 5,600万円募集
母はヴィクトリアマイル3着。半兄に3勝Cのレッドエヴァンス(牡3)


バランスのとれた好馬体。
募集時から見た目の良さは際立っていましたが、その印象は実際に会っても変わりませんでした。
歩様もとてもしなやかで、飛節もしっかり伸びて可動範囲はかなり広そうです。
毛ヅヤもピカピカで、馬体だけを見ると期待の1頭だなと思います。


しかし、スタッフの方のコメントはやや慎重気味でした。
体質があまり良くないとのこと。
とはいえ、イヤリングからの移動も遅かったので、早来に来て1ヶ月弱。これからの成長次第で、また評価も変わってくるでしょう。
それに木村厩舎ですし、体質面に不安のある馬でも上手く使ってくれると信じています。

この血統で気になるのは気性ですが、見学中はおとなしく悪い印象は持ちませんでした。触る際は鼻先はやめた方が良いと言われたくらいで、小さい子どもにも全く動じず。
ただ、耳はずっと横向きに立っていたので、内に秘めたるものはあったのかもしれません。
牧場のコメント
- 485kg
- 前脚の硬さは、乗り込んでいく中で馬体もいい方向に成長するはずなので悲観するほどではない
- 成長度合いは普通
- 体格はあるが中身が体質的にも弱い
- 体力が無いので乗り込みを増やせない
- 木村先生は来場時に確認済み
この子とは関係なく少し残念だったのは、牧場の方が半兄達に関しては全く把握していなかったこと、笑
兄で現役のエヴァンス(牡3、3勝C)とアヴィオン(牡2、新馬)には、認知されるくらい活躍して欲しいですね。
クレアドール24 牝1
父リオンディーズ(母父ハーツクライ)
美浦・千葉直人厩舎
キャロットクラブ 2,800万円募集
母はダート短距離で2勝。全兄は芝中距離の特別勝ち。

馬体はまだまだ子供っぽいです。
それでも毛ヅヤはよく、体質も良さそうなのは安心しました。

歩様も募集時と変わらず。前肢の出が良く、後肢もしっかり踏み込めています。
気性も馬体も、中距離路線にピッタリはまりそうです。
次に会える時にどんな成長した姿を見せてくれるか楽しみです。

牧場のコメント
- 446kg
- 現在はロンギ場で馴致中
- 見学日(10/15)翌日より坂路開始予定
- 皮膚病が出たがもう完治
- 気性は穏やかで人には従順、この血統は良い子が多い
- まだトモが高くきっちりはまっていないが、これは他のリオンディーズ産駒も同じ
- フレームは成長代を残しており、胴もまだ伸びてくるので、距離も持ちそう
- 後ろに合わせて前が伸びた時に硬さが出る可能性があるので、その時は無理しないように、じっくり馴染ませたい
- 脚元に不安はないが、皮膚病が出てように多少環境の変化に敏感なのかもしれない
リスグラシュー24 牝1
父サートゥルナーリア(母父ハーツクライ)
栗東・矢作芳人厩舎
キャロットクラブ 8,000万円募集
母は春秋グランプリと🇦🇺コックスプレートを制覇し、2019年JRA年度代表馬。

キャロットのバツ1最優先を使ったリスグラシューの4番仔。
牝馬らしからぬ立派な馬格で、筋肉量も豊富。
募集ツアーから1ヶ月半ぶりの再会でしたが、相変わらず良い馬でした。

成長は遅めかなと思っていましたが、順調にいけばトントン拍子でいく可能性もありそうなのは、嬉しい誤算です。

牧場のコメント
- (馬体重は録音できておらず)
- 坂路調教中
- 進度は厩舎内の平均
- 前脚が開いているのは、ハーツ産駒の母も同じだった。能力に影響はない
- 体質問題なし、身体つきもしっかりしている
- (良い点は?との質問に対して)乗っていて思ったよりタイムが出ていた。見た目以上にストライドが大きく走れる
- デビューが極端に遅くなるイメージは無い
- 時期は厩舎の枠に左右されるが、リスグラシューの子なのでおそらく大丈夫では?
ノーザンファーム空港
ラストグルーヴ24 牡1
父サートゥルナーリア(母父ディープインパクト)
栗東・福永祐一厩舎
東京サラブレッドクラブ 7,600万円募集
祖母エアグルーヴ。半兄に京王杯SC勝ちのレッドモンレーヴ。

さすが良血馬。垢抜けた馬体で、とにかくでかい。
この世代は募集時のドラフトが成功したおかげで素質馬が揃っているのですが、その中でも期待値は一番かもしれません。

心配な点としては、募集時の動画からも目がキョロキョロしているのが目立っていたので、神経質かなーとは感じていました。
実際、一緒に見学していた娘(4歳)にも少し怯えていましたし、その通りなのかも・・・。牧場の方によると心配ないとのことですが・・・。
サートゥル産駒は白目が多い傾向があるようで、分かり易くずーっと娘を目で追いかけていました。
その他は、コメントも良いことばかり。

牧場のコメント
- 492kg
- 坂路で3ハロン51。移動してきたのも早く、調教は進んでいる方
- このまま順調なら10月末〜11月頭に3ハロン48、年内に3ハロン45を試せたら
- 生まれが遅くまだトモ高なので、今は成長期特有の前バランス。前も伸びてくると、見た目も走りもバランスが取れてくる
- この状態ですでに492kg。成長後はガッチリする
- サートゥル産駒は線が細い。成長期に無理をさせないよう気を付けるが、この子はビシバシ調教を進めていけそう
- 福永先生は馬を大事に、現役を長く続けられるよう気を遣って下さる方なので、無理やり早期デビューを狙うことはしないが、やれそうなら進めていく
- 性格は温厚。人を試す賢さがある
- モンレーブのようにがっちりハミを取りそうな印象があったが、今のところ距離は持ちそう。胴も長い
- 厩舎として、ラストグルーヴ産駒は初めて
- (サートゥル産駒について)首と胴が長く、すらっとしている。あとは曲飛気味。そのせいで腰が弱くなり、しっかり踏めず、ハミに依存してしまう傾向があるように感じている
- この子は他のサートゥル産駒に比べると飛節がそこまで深くない。前が成長してきてどうなるか、注意して進めたい
- この時期にしては冬毛もなく、ツヤツヤ
ラーゴブルー24 牝1
父ホットロッドチャーリー(母父ハーツクライ)
栗東・斉藤崇史厩舎
東京サラブレッドクラブ 3,800万円募集
母は交流重賞勝ち、おばデニムアンドルビー、近親トゥザヴィクトリー

すでに肩、胸前、トモに立派な筋肉を持っています。
父ホットロッドチャーリーには詳しくありませんでしたが、馬体を見る限り、典型的な米国ダート馬なのかなと思います。
厩舎の方の『乗ると柔らかい』というコメントは、母系にいるサンデーがいい意味で柔らかさを与えてくれたのかもしれません。
調教が身になるタイプらしいので、これからもまだ良くなってくると考えると、かなり期待できそうです。



牧場のコメント
- 450kg
- 坂路調教中。ハロン17を入れ始めたところで順調
- 入場時は水っぽく緩かったが、乗り込んでしっかりしてきた
- 適正は芝・ダートどちらとも言えない
- 足捌きは硬く、重そうに見えるが、乗ってみると柔らかくキビキビ動く
- 成長はどちらかというと遅め
- 幼さも強く、乗った時にトモの甘さは感じるので年内は成長にあてたい
- 斉藤先生は何度か見にきていて、『ゆっくりやって下さい』とのこと
- 入場時は気難しさも見せていたが、徐々に落ち着きが出てきて今は大人しく優秀
- (ホットロッドチャーリー産駒について)厩舎に3頭いる。まだ掴みきれていないが、本質はダートっぽい。気性も強めで根っこに何か隠していそう
- (良い点は?の質問に対して)乗ってみるとキビキビしていて軽さもある
- カイバも良く食べ、身体の変化は厩舎の中でも良い。運動した分代謝も上がり、身になってくれる馬なので、このまま上手く成長していって欲しい
- 今はまだコロンとしているが、これから胴も伸びてくると思う
まとめ
キャロットの募集馬ツアーから1ヶ月半後の10月中旬の見学だったので、まだ移動したばかりという子もいました。
1歳時はクラブからの情報も限定的なので、短い期間ながら特色を掴んで色々と教えて頂けたことは嬉しかったです。

この時期なりの、人にもあまり慣れていない初々しい状態の馬たちに会えるのは、それはそれで新鮮でした。
距離の適正、移動時期など、もう少し踏み込んだ未来予測に関しては、育成が進んだ時期の方が確度の高い情報を得られそうなので、また春にでも訪れたいと思います。
(つづく)
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