地方入厩馬のハーンドルフがキャロットクラブ初勝利をもたらしてくれました。
初めての地方入厩馬。実際に出資してから気づくこと、感じることもあったので、まとめておきたいと思います。
目次
キャロット追加募集にて
ハーンドルフ(アデレードヒル20)は追加募集で出資の決まった子です。
募集時は見た目のとても悪い子で、印象はイマイチでした。
- 背中がとても凹んでいる(たれている、そっている)
- 冬毛ボーボー
- 歩様も好みではない
- ただ、トモだけは立派

馬体に疑問を持ちながらも出資した理由は、血統です。

- 母アデレードヒルは中央4勝
- 曽祖母ユーザーフレンドリーは凱旋門賞2着
強力なファミリーラインに、父はダート種牡馬ランキング1位のヘニーヒューズ。
それでいて募集価格は1,000万円。(父ドレフォンの半弟はセレクトセールで7,260万円)
もしかすると、もしかするかも。
こうして運良く(倍率4倍)ご縁を頂くことができたのが、アデレードヒルの20でした。
ノーザンファーム早来での育成を経て
募集時は不安の方が大きかったハーンドルフも、成長した姿を見せてくれるようになりました。

背が反っているのは相変わらずですが、少しマシになった気がします。
トモの力強さも増して、坂路を13秒で楽に登っている7月の調教動画で「おっ」となった出資者も多いと思います。
その後、デビュー戦では見事期待に応えてくれました。
2歳新馬戦
ホッカイドウ競馬の門別で、JRA認定フレッシュチャレンジに出走したハーンドルフは、単勝1.2倍の人気に応えて圧勝。



パドックでも解説の方に褒められていましたね。
- トモを使えていて、推進力がある
- 背が反っていなければ、門別にいなかったかも(中央で走っていた)
レベルの高い門別でこの勝ち方なので、これから先が楽しみです。

地方馬に出資して分かったこと
では、実際に出資して以降に気づいたこと・感じたことを紹介したいと思います。
ちなみにハーンドルフは2歳で大井へ転厩となりました。その後、コースと番組表の適正のありそうな川崎へ。維持費などは南関東の情報となります。
地方所属馬の基本情報
- 100口
- 賞金は安いが出走手当が手厚い
- 維持費は月5,000円強
- 未勝利引退のケースが少ない
ミッドウェイファームの恩恵
キャロットの地方馬だと、南関東に所属して、普段は認定外厩制度を利用してミッドウェイファームで調教を積んでいます。(リフレッシュ時はNF天栄も利用)
これが、他の馬に比べてめちゃくちゃ有利!
南関東所属の他の馬がダートコースのみで調教するところ、キャロットの馬は坂路でバリバリ鍛えられます。
もちろん、競走成績にも直結していると思われます。
意外と出走しない
ハーンドルフは怪我もなく、長期離脱もありませんが、年間出走回数は7走です。
回数で言うと、中央馬と変わりませんよね。
南関東は出走手当が手厚いので、たくさん走らせるのが普通と思っていました。
(実際、某厩舎のサイトでは標準的な出走回数が20走と出ていましたし・・・。)
この点はちょっと残念かもです。
出走手当がありがたい
ハーンドルフがB2クラスのレースを買った時の明細です。
優勝賞金240万円に対して出走手当が94万円も加算され、
そのおかげで手取りは一口あたり23,229円となりました。
中央だと、賞金の額面に対して6〜7割が馬主の手取りのイメージだと思います。
地方では、額面のほぼ10割を受け取れる計算になります。
まあ賞金が低いせいでもあるとは思いますが、手当のおかげですね。
(だからこそ、もっと走ってよ、とは思いますが。)
維持費をバカにできない
実際のところ、維持費は平均で月5,000円を超えています。
平均をとると、年間6〜7万円程度。
普段は気にならない維持費も、一口にこの額は無視できませんよね。
維持費だけで、6歳の引退までに1口あたり20万円を超えることは知っておくべきだと思います。
中央に対してそこまで安くないというか、あまり差が無い印象です。
回収率の面では、地方馬は維持費が最大のネックになると思います。
募集価格は気にしなくてOKかも
最近の地方馬を見ると、20万円を超える募集も当たり前になってきました。
(ハーンドルフは1口10万円。もうこの価格の募集馬には出会えないと思います。)
地方馬で一口20万円はちょっと・・・となるかもですが、
地方所属こそ、価格度外視で、とにかく活躍しそうな馬を選ぶべきです。
馬代の数万円の差は、数ヶ月の維持費で飛びます。
馬代金<維持費
という点は、中央所属と明らかに違う点かなと思います。
地方馬2頭持ちはキツイ
これは、予算や維持したい頭数や口数にも依存するので、あくまで私の主観です。
2頭持つと維持費だけで月1万円を超えるので、他の子達もいますし、私的には許容できないかな、という感じですかね。
コンスタントに活躍してくれれば問題ないと思います。
100口の恩恵
100口募集の恩恵について。
- 口取り、命名の権利を取りやすい
- 産駒が400口で募集された場合、母馬優先でほぼ確実に出資できる
- 賞金も1/100なので出資馬が重賞級に成長するとリターンが大きい
その他のメリット
平日開催、相手関係が楽、未勝利引退の心配がないなど。
現時点での印象ですが、収益重視よりも一口ライフを楽しみたいという方にマッチする気がします。
特に首都圏に住んでる方はかなり楽しめるのではないでしょうか。
ハーンドルフのその後(追記)
ハーンドルフは南関へ転厩後、大井で2歳準重賞(OP)を勝ち、ここまでは順調でした。
3歳では短距離の重賞に幾度と挑戦するも結果が出ず、川崎へ転厩。
4歳になっても勝つことが出来ず、なんと2年間未勝利。
もう走るのが嫌になったのか、超早熟な子だったんだろうと思っていたら、5歳になっていきなり本格化。
B3クラスからのスタートでしたが、そこから昇級しながら、現在無傷の4連勝中です。

6歳3月の引退まであと何度走れるか分かりませんが、得意の逃げ切り勝ちをまた見せて欲しいですね。
21戦6勝でB1クラス。このままいくと、引退時の収支は良くてイーブン。実際は少しマイナスになるかな、というところだと思います。
かなり優秀ですよね。無事に引退を迎え、繁殖に行ってくれることを願うばかりです。
以上、キャロットクラブの地方馬に出資して気づいたこと、感じたことをまとめさせて頂きました。
私は地方競馬の面白さを知れたので、早い段階で地方馬に手を出して良かったなと思っています。
一口馬主関連の記事です▼
真夏のダービー、トラヴァースSの観戦記事です▼
ケンタッキー州牧場見学の記事です▼