2009年3月、別用でサンディエゴに滞在中、第二回ワールド・ベースボール・クラシックを観戦する機会に恵まれました。
WBC2009年大会は例のイチローの決勝タイムリーに象徴されるように伝説化されていて、10年経った今でも語られることの多い大会です。
決勝、準決勝はロサンゼルスに会場が移ったため見ることは出来ませんでしたが、決勝ラウンド(ベスト4)をかけて戦っていた侍ジャパンを現地で応援した当時のことをまとめました。
観戦したのは第2ラウンド@サンディエゴ
第2ラウンドで日本は計4試合を戦い、結果的に準決勝に駒を進めます。
敗者復活を含む変則的なトーナメントでしたが、私は予定のついた2試合を観戦することが出来ました。
ちなみに、2試合とも韓国戦です。
一試合目はこれで勝てばセミファイナル進出決定、敗ければ敗者復活へという試合(Game4)。
二試合目は敗者復活を勝ち進んでセミファイナルを決めた後の、グループ1位を決める試合(Game6)。
結果は、一勝一敗でした。
会場はサンディエゴ PETCO Park
ペトロ・パークはサンディエゴ・パドレスのホームスタジアム。
2004年にダウンタウンにオープンした、メジャーの中では比較的新しい球場です。
当時はまだ5年目、とても綺麗でした。
ちなみに球場横には小さなボールパークがあって、職員が守備について自由にフリーバッティングをさせてくれるというイベントもありました。
徐々にお客さんも参加するようになって、みんなで守備について、交代に打席に立ってと、ゴムボールとプラスチックバットですがとても楽しかったことを覚えています。
試合前の様子
せっかくの機会なので、試合開始よりかなり前に会場入りして、練習とか見てました。
マー君と藤川(阪神)がエグいキャッチボールをしていましたね。2人とも、球が伸びる伸びる。
こちらは外野でアップを続けているピッチャー陣。涌井(西武)と岩田(阪神)の顔は見て取れます。
こちらは先発登板前にブルペン投球をしているダルビッシュ。今よりだいぶ細いですね。
後ろにいるのは与田コーチ(現中日監督)。
日本では平均視聴率40%超え。現地の様子は?
観戦した二試合の韓国戦。
1戦目の入場者数は15,332人。
2戦目は14,832人でした。
ペトコ・パークの収容人数は42,445人なので、いかに空席が多かったか、分かって頂けるかと。
なので一旦入場してしまえば、席の移動は実質自由。内外野間も行き来出来るので、皆さん観やすい席に自由に移動して観戦していました。
いろんな席からの写真が残ってましたので紹介します。
守備中のイチローを後ろから。
バッターボックスに立ったイチローを上から。
そしてスクリーンに映ったイチローまで。
試合は時折盛り上がりは見せるものの、淡々と進んでいく印象です。
得点圏にランナーがいても、こんな感じ。騒がず、選手も観客も試合を食い入るように見つめていました。
日本の鳴り物だらけの騒がしい試合に慣れていたので、もしかしてあまり盛り上がってない?と思いきや、2戦目は消化試合にも関わらず日本では平均視聴率40.1%を記録したんですね。
その年では紅白に次ぐ2番目の視聴率だったそうで。すごい。(試合が日本の祝日だったおかげで、決勝・準決勝よりも数字は上)
緊張感だけは、現地にも届いていたように思います。
10年経っても鮮明に覚えているシーン
それだけ印象に残る大会だったというのもあると思いますが、10年前、2009年の出来事とはいえ、今でもかなり覚えています。
その中でも最も記憶が鮮明で、印象深いシーンは何だったのか。
それは、やっぱりイチロー!(ブレブレの写真ですいません)
・・・ではなく、石原(広島)が試合に出たこと。
カープファンの中には、わかってくれる人も一部いると信じていますが、どうでしょうか。
これがどれだけ凄いことかというと、まず2009WBC日本代表のキャッチャーの顔ぶれがこちら。カッコ内は当時の年齢と所属チームです。
- 城島健司(32 マリナーズ)
- 阿部慎之助(29 巨人)
- 石原慶幸(29 広島)
チームには全盛期の城島と阿部、歴代最高クラスのキャッチャーが2人もいました。
そしてもう1人が、広島のちょっと良いキャッチャー石原。
広島カープから選ばれた岐阜県出身の石原のことはもちろん応援していましたが、さすがに城島、阿部がいるおかげでブルペンでの役割がほとんどでした。
私もまず出番はないものと思っていましたし、それが当然だという認識もありました。
そんな石原が城島に代わって出てきた時は、一緒にいた妹(もちろんカープファン)と喜びまくったことを覚えています。
あの日会場にいた15,000人の観客のうち、石原ファンが何人いたかは分かりませんが、多分一番はしゃいでいたのは、私たち2人だと思います。
・・・とはいえ、
この試合は準決勝進出をかけた韓国との大事な一戦。ビハインドの終盤でなぜ石原だったのでしょうか?
10年前の出来事でさすがに理由までは思い出すことが出来なかったので調べたら、城島の退場処分によるものだったようです。
出典:日刊スポーツ
よくやった城島!ナイス退場!(どうせ優勝したし、不謹慎ではないですよね。)
さらに元を辿ると、よくやった球審!ナイスジャッジ!
彼のストライクコールのおかげで、石原 in WBCを観ることが出来ました。
ちなみに石原の写真は全く残っていません。興奮して撮ってなかったようです。
まとめ
WBC2009年大会、記憶に残る名シーンは?
というアンケートがあれば、文句なく『石原出場!』と答えたところですが、残念ながらそんな機会は来ず。
ともあれ、振り返ってみて、日本人が2009年大会以上に盛り上がるWBCは今後暫くはないんじゃないかと思っています。
その理由は、これだけ最高な要素が揃っていたこと。
- 優勝、しかも連覇という結果
- タレント揃いの日本代表チーム(松坂、ダル、マー君、イチロー、城島 etc)
- イチローの決勝タイムリー
数日後に行われた、歴史に残る決勝を生で観ることはできませんでしたが、同じチームを現地で観れたことはちょっとした財産だと思っています。
これから先、またそんなシーンに立ち会いたいものです。
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あれから10年後の2019年。今度はフランス・ロンシャンで、凱旋門賞の日本馬初勝利が観られるよう願うばかりです。