筆者は生まれも育ちも広島。
高校時代なんかは毎週一回以上は学校帰りにお好み焼きを食べていました。
私が特別ではなく、おそらくこれが広島のスタンダードです。
大学進学時に一旦広島を離れて以降、今でも聞かれるのは、
『今度広島行くんだけど、美味しいお好み焼き屋教えて。』
いつも通りであれば、
で終わるところですが、今回は八昌の何が美味しいのか?まで言及します。
これを読めば、八昌の美味しさや他店との違いをしっかりと理解した上で楽しめるようになるはず。
宜しければ、ご参考にどうぞ。
八昌について
広島駅前、市内の繁華街を中心に8店舗展開している広島風お好み焼きの有名店であり、『みっちゃん』と『八昌』という、2大有名店の一角です。
年始のイッテQの特番でも、一番美味しいお店として紹介されていましたね。
ちなみに、営業時間は店舗によって異なるのでご注意を。
そして、どの店も例外なく混んでます。
帰省時に私が行くことが多いのは、実家から近い西広島駅前店(比較的最近できた)。
繁華街から離れていますが、17時の開店と同時に席は全て埋まります。
お値段は、一番スタンダードなそば肉玉が税込810円となっています。(西広島駅前店)
広島風お好み焼きの美味しさって?
そもそも論ですが、お好み焼きの美味しさ、違いをみなさん分かりますか?判断できます?
特に食べ慣れてない方だと、ソース味の食べ物で終わってしまい、もしかしてイマイチピンときてないんじゃないでしょうか。
毎週のように食べて育った身として、美味しい、美味しくないはハッキリ分かるものの、差は結構些細なものだと思っています。
その理由の一つは、お好み焼きの材料にあります。
- 生地
- ソース
- 卵
- 麺(そばorうどん)
- キャベツ
- 豚肉
- もやし
- 天かす
原材料に落とし込むと、
小麦粉、ソース、卵、キャベツ、肉・・・
ふつーの食材ですよね。
言ってしまえば、グラコロバーガーとほとんど違いがありません。
グラコロバーガーの素材は、
- パン(小麦粉)
- 衣(小麦粉)
- ホワイトソース(小麦粉)
- ソース
- キャベツ
・・・ほら、結構被ってる。
というように、お好み焼きの材料は特別なものを使っているわけではありません。
なので、素材自体で勝負ができず、調理の腕でしか差を作れない難しい料理なんです。
下手くそに作っても、ぶっちゃけソース味で誤魔化せてしまうのですが、美味しいお好み焼きは明確に美味しさが分かります。
具体的には、
- 麺:生麺をその場で茹でているか。
(ダメな例:袋入りの蒸し麺を使用)
- キャベツ:甘みがでるまでじっくりと蒸らしているか。
(ダメな例:水を入れて蓋をして短時間で蒸し焼き)
- 生地:水気を吸わせず、薄くパリパリさせているか。
(ダメな例:水を吸ってブヨブヨした分厚い生地)
これらを全てクリアしていれば、口に入れた瞬間、
『あ、うまい・・・。』
と感じること間違いなしです。
八昌のお好み焼き
先ほど挙げた美味しさに違いのでる手間は、当然ながら全てクリアしています。
中でも一番際立っているのは、キャベツの甘さでしょうか。
『キャベツに火を通す。』
水をさして蓋をすれば数十秒で出来てしまう工程に、八昌では20分以上かけています。
このせいで店の回転率は劇的に下がってしまい、行列は伸びる一方なのですが、八昌のお好み焼きの美味しさの根底を支えている一番のポイントなので、外すことはできません。
このおかげて、キャベツは甘く、生地も麺もパリッと仕上がります。
また、八昌特有の半熟状態の黄身も嬉しいポイントです。
(他ではあまり見られません。)
実際に行かれる方にオススメしたいトッピングは、
- ネギ(+216円)
- イカ天(+162円)
異論を唱える広島人は居ないと思われるほどの、テッパンです。
生地の食感を感じるためにも、少しでも熱々状態で、できれば小皿を介さずにヘラを使って鉄板から直で口に運んで欲しいところですが、これは慣れにもよるのでお任せします。
食べづらくて味わうことが出来なかったら勿体ないですからね。
いかがだったでしょうか。
席に着くまで時間がかかり、注文後出来上がるまでさらに時間はかかります。
『でもその価値はある』と広島人がオススメできる広島風お好み焼きの名店、八昌でした。