念願だったSFC(スーパーフライヤーズカード)を取得することができました。
必要な50,000プレミアムポイントを1年間で獲得する為に要した、セントレア(中部国際空港)を起点とした全17フライトの実績を公開します。
- SFC修行をするかどうか迷っている
- 挑戦の決意は固まって今はルートを検討中
という方のなかでも、特にセントレアを起点に効率よくPPを獲得していきたい方、参考にして頂けると思います。
目次
SFC(スーパーフライヤーズカード)とは
持ち続けている限り、半永久的にANAの上級会員の資格を保有できるカードです。
- ANAラウンジが利用できる+一人まで同伴OK
- 国際線でプレミアムエコノミーに無料アップグレード(2019/9/30まで)
- マイルの特典航空券の優先予約
- 専用チェックインカウンターと優先保安検査場で繁忙期もスイスイ
- スターアライアンスグループ内でも上級会員扱い
- 搭乗分のアップグレードポイントがもらえる
この中でも特にメリットの大きいと感じるものを4つ紹介します。
ANAラウンジが利用できる
ANAの場合、通常ラウンジを使えるのはプレミアムエコノミー以上のクラスの搭乗時に限られますが、SFC会員であればエコノミー席の搭乗でもラウンジが使用出来ます。
ANAラウンジで何をするかと言うと、シャワーに軽食、さらには無料マッサージまで。特に長時間のフライトは疲れるので、その前にリラックスできる場としてとても重宝されています。
本当に快適なので、一度経験してしまうと、お金を払っても再び利用したくなる人もいると思います。
国際線でプレミアムエコノミーにアップグレード
※この優遇制度は、2019年9月30日搭乗分で終了します。(追記)
アップグレードの利用条件は空席があること。
エコノミーとプレミアムエコノミーの運賃は倍以上(10万円以上)の違いがあるケースもありますが、空席さえあれば、たとえ格安航空券でも、マイルと交換した優待航空券でも、無料でプレミアムエコノミーの席に変更出来ます。
コストメリットの面では、特典の中でも一番でしょう。
でも残念ながら、今年の9月で廃止される予定です。代わりにマイルによるプレエコへのアップグレードが出来るようになるようですが、潤沢なマイルを保持している一部の陸マイラー以外にとっては改悪となります。
家族カードも発行できる
家族カードの発行により妻もSFC会員にすることができるので、
- 最大4名でラウンジに入りくつろぐ
- 夫婦二人揃って座席のアップグレード
といったことも期待できます。
この記事を読んでいる方なら、SFCの取得条件がいかに厳しいものかご存知かと思います。
その権利を、家族へもコピーできるって実はかなりのメリットですよね。
マイルによる特典航空券を予約しやすい
貯まったマイルで航空券を予約する際、時期や行き先によっては全く予約取れませんよね。
特典航空券として開放している枠に限りがあるのが問題なのですが、上級会員用(ダイヤモンド、プラチナ、SFC)の枠は別途用意されているので、一般のマイレージ会員に対して格段に予約は取りやすくなります。
対象人数が少ないので、競合も避けられるわけです。
このように、SFC取得にともなう特典は小さいものではありません。全員に必要かと言われると違うと思いますが、よく飛行機を利用する人にとっては、大きなメリットであることは間違い無いと思います。
私がSFCの取得を決意した理由も、
- 年に一度は夫婦で海外旅行に行っているので、毎回ラウンジを使えると助かる
- プレミアムエコノミーを安く利用したい
- マイルをたくさん保持しているので、特典航空券の優先予約権が欲しい
ということでした。年に1,2回の利用でも、十分すぎるほどの恩恵は受けることができると思います。
SFC取得に必要なこと
たくさんのメリットがある分、難易度も高いです。
飛行機に搭乗すると貰えるPP(プレミアムポイント)、マイルのようなものを12月末までに50,000ptためる必要があるのですが、これがなかなか困難です。
この50,000ptを得るのにどれくらいの搭乗が必要か、代表的な航路で表すと、
- 羽田-伊丹 60往復
- 羽田-那覇 17往復
- 成田-ロサンゼルス 6.5往復
これを1年以内にこなす必要があるので、まあ普通に考えたら難しいというか、無理ですよね。
ただ、正攻法では大変でも、効率を上げる裏技も存在します。
- ビジネスクラス、プレミアムエコノミーを利用する
- ポイントが優遇されるエリアに渡航する
ビジネスやプレミアムエコノミーでは付与されるポイントがUPするので、高価な航空券であれば搭乗回数自体は減らすことができます。
国内やアジア、オセアニアはポイントが優遇されるなど、行き先によっては得られるPPが上乗せされます。
PP付与に関連した一部特典(ルール)を利用して、いかに効率よく安価に取得できるかを検討することも、取得を目指す方の楽しみの一つとなっていますね。
取得するのは簡単ではありませんが、一度取ってしまえば制度が変わらない限り生涯に渡って恩恵を受け続けられます。
観光もせず、ひたすら飛行機に乗り続ける修行僧の存在を聞いたことありませんか?
私の職場でも、今年修行中の方が2名ほどいます。
私がSFCを獲得するまでの全履歴
ようやく本題ですが、私がセントレアを起点に搭乗したフライトの詳細(獲得PP、マイル、航空券代も)を紹介します。
色付きが国際線、つまりPP(プレミアムポイント)の稼ぎ頭になっている便を表しています。
乗り継ぎ便を含めて、計17回搭乗
17フライトの内訳は、国際線が8フライト、国内線(ドイツ国内含む)が9フライトとなっています。
そしてかかった費用は約44万円。(出張分を除く)
出張のフライトで12,315PP獲得
SFCにはもともと興味がありましたが、ずっとハードルの高さから躊躇していました。
アメリカ出張で大きくPPを稼げたことが、SFCの取得を決意したきっかけです。
修行を計画している方は、前年から準備して年始から始動している方が多いと思いますが、私が動き出したのは4月から。
それでも十分間に合います。GWと夏休みを利用すれば余裕でした。
家族旅行で16,600PP獲得
夏休みに妻といったドイツ。
エアチャイナのビジネスクラスを利用することで、1回の旅行で必要PPの1/3を獲得。
旅行中にはドイツの国内便も利用して上乗せを図ったのですが、獲得できたのはたった56PP。
役には立ちませんでしたね。
修行(一人旅)で21,194PP獲得
マイル修行という枠で獲得したのは2万PP強でした。
行き先は
- シドニー
- 石垣島
- 札幌
計3回。
同じ所へは行かないことには、こだわっていました。
そしてどこへ行くにも必ず宿泊をして、観光もしています。
目的はPP獲得。でもやっていることは一人旅。
そんな修行スタイルでした。
PP単価は8.76円/PP
よく指標にされるPP単価は、10円/PPを切ると効率が良いとされています。
私の場合は8.76円/PPとなりました。
※出張分の航空券は無料としているので、あくまで参考データということで
効率よく50,000ptを取得する為に工夫したポイント
経路のポイント① 安価なエアチャイナ
スターアラーアンスグループのエアチャイナ(中国国際航空)便もポイントの付与対象です。
こんな機会がないと、搭乗を検討することもなかったでしょう。
エアチャイナは航路によってはANAやJALのエコノミークラスの料金でビジネスクラスに乗れるので、非常にお買い得なエアラインなんです。
スターアライアンスグループの一員なので、ANAマイルやPPも貯まりますしね。
写真は北京-フランクフルトで搭乗した最新の747-8の2階席の様子です。
シートは当然フルフラットになりますし、食事やサービスも『さすがビジネスクラス』というクオリティでした。
北京を経由することに問題無ければ、同じ価格でANA便のエコノミー席を利用するより格段に快適なのでオススメです。
経路のポイント② アジア・オセアニア便
アジア・オセアニア便は獲得PPが1.5倍となるので、同じ距離でも+αのポイント付与が見込めます。
一回でまとまったPPを取得するなら、アジアだと近すぎるので、アーストラリアがオススメです。
私もこのルールを利用する為に行き先をあえて行ったことのない南半球としました。
太陽が北にあることにしばらく気づかず、太陽を基準に方角を見ていたら迷子になりました。
そんなことも良い旅の思い出です。
旅を終えてみて
航空券代だけで40万円以上かかりました。
興味のない方には全く理解できないと思いますし、散財にしか映らない事は重々承知しています。
しかし、SFCの意義や価値を理解した上で、同じようにチャレンジしている人も少なからず存在することも事実です。
仲間は意外といるんですよね。
職場の同世代だけで、自分を含めてSFC会員が4人いることを知ったときは驚きました。
- SFCにはお金と時間をかけるだけの価値がある
- 修行はとても楽しい
本当に、楽しいんですよ。特に春から夏にかけて、
- アメリカ
- オーストラリア
- ドイツ
と立て続けに海外に行っていた時期は刺激に溢れていました。
目的はSFC会員になって上級会員のステータスを獲得することですが、強制的に旅に出ざるを得ない状況は人生の中でもレアな経験になったと思います。
もう出来ないですけどね。
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