シアトルの冬は毎日雨、良くて曇りです。
さて、今回はアメリカ駐在における車事情について。
私が中古車を購入した際のエピソードがメインとなりますが、新車とリースの選択肢についても触れていきたいと思います。
目次
アメリカで車を買う理由
レンタカーは馬鹿高い
これが3週間分の明細です。
赴任後の最初の2ヶ月はレンタカーでしたが、1ヶ月1,500ドル以上払っていました。
なんて勿体ない。こんなに高いなら、1日でも早く車買った方が良いに決まってますね。
リースも高い
リース料金。レンタカーよりは現実的な料金になっていますが、まあ高いですね。
カローラ、シビッククラスで月に500-600ドル。
ホンダパイロットなど大きめのSUVだと月1,000ドル。
リースのデメリット
- 高い(最安月500ドル以上)
- 契約を途中で打ち切れない
- 走行距離に制限あり。超えた場合は追加料金
- 返却時の査定によっては追加料金
リースのメリット
- レンタカーよりは安い
- 新車なので故障のリスクが低い
- 初期不良であればディーラーが何とかしてくれる
中古車が高く売れる
アメリカの中古車の相場はかなり好調で、日本だと廃車同然でも、アメリカでは数千ドルで取引されています。
さらに、相場にまつわる情報がかなり整備されているので、誰もが適正価格を瞬時に把握できます。
昔は情報が無いが故に、ぼったくられたり買い叩かれたりということもあったようですが、今はその心配も無さそうです。
車の入手方法について
金銭的なことを考えると、売る前提で車を所有することが最も妥当ではないでしょうか。
ただ、中古車には個体差があるので、ハズレを引いてしまうリスクも確かにあります。
経済面よりも安心を!という方はリースも良いかもしれませんね。
ここからは車の購入にテーマを絞って話をしていきたいと思います。
リセールが最高なメーカーと車種
実際にディーラーのセールスから聞いた話です。
トヨタ、ホンダの人気車種が正解
- セダン:カローラ、シビック
- 大きめセダン:カムリ、アコード
- コンパクトSUV:RAV4、CRーV
- 大きめSUV:ハイランダー、4Runner、パイロット
特にトヨタは中古車がすごく高値で取引されています。
購入時は高くつきますが、価値の下落が緩やかなので、手放す際には購入金額に近い額を回収できる(はず)。
予算が潤沢にあれば、新車もアリですね。
レクサスLEXUS、アキュラACCURA(ホンダの北米向け高級ブランド)もアメリカでの人気は非常に高いです。
安く手に入るスバル、日産、マツダ
これらメーカーのメリットは入手費用を安く抑えられる点。これに尽きます。
その反面、値下がりが激しいので、リセールは期待できないかもしれません。
理由は分かりませんが、日本人同士の個人売買はここら辺のメーカーが多い気がします。
中古車の探し方
検索サイトでひたすら調査
利用したのはAutotraderです。
私は大きめのSUVが良かったので、予算に合わせて条件を決めました。
- 予算:2万ドル
- 車種:トヨタのハイランダー、もしくはホンダのパイロット
- 年式:8年〜12年落ち
- 走行距離:10万マイル(16万キロ)程度
- 事故履歴なし
探し始めて2週間後に出て来たのが今の愛車です。
走行距離は6万キロ。珍しい低走行距離車。
事故履歴と整備履歴を確認
利用するのはCARFAX
事故履歴、整備履歴を確認できます。
Autotraderに掲載のある車のほとんどは、販売ページからCarfaxの中身を見れると思います。
(見れない場合も、40ドル支払えば閲覧可能)
レポートのまとめ部分はこのような感じ。
私の車は、メンテ記録は残っていなかったものの、
- 無事故車
- 1オーナー車
- 非降雪地域で登録
などの情報は確認することができました。
KBBで適正価格をチェック
欲しい個体が見つかったら、KBBで相場を確認。
まず、Trade-inはディーラー下取り価格の目安を表します。
この場合、業者の仕入れ相場が15,673〜17,852ドルであることを意味しています。
次にPrivate Party。これは、個人間取引の相場レンジです。
当然ディーラーでは個人取引よりも高い価格となりますが、参考にはなると思います。
いざディーラーへ
実車確認と試乗
実写を見に行くと、外装、内装ともにかなり状態の良い車でした。
元オーナーはこのディーラーで働くセールスマンの親戚とのこと。
この車はかなり状態の良いものでした。
スペックだけを頼りに実車を見に行くと、外装も内装もボロボロなことがよくあります。
1番ひどかったのは、壊れたサイドミラーを養生テープで補修したまま売りに出された車ですね。
誰が買うのか。日本人の感覚からすると、意味が分かりませんでした。
支払いはローン?一括?
ディーラーでは、序盤に支払い方法を聞かれると思います。
私の場合は、現金一括払いしか選択肢がありませんでした。
赴任直後はSSNもクレジットヒストリーがないので、信用ゼロです。
信用がないので、ローンは組めません。
私も一応申し込んでみましたが、正式に無理だという回答を貰うだけです。
ローンが組めない場合は、現金の一括払い。これしかありません。
ということで、ディーラーで聞かれた際には、〇〇バンクの小切手で払うと答えました。
見積もりを依頼
支払い方法も決まった上で、正式に見積もりをもらいます。交渉のスタートですね。
私が最初に受け取った見積もりは、2万ドルの車のはずが3万ドルになっていました。
税金?手数料?びっくりしましたが、よくよく見ると、5,790ドルの保証オプションが・・・。
保証はありがたいですが、さすがに高すぎなのでカットです。
条件が揃ったところで値引き交渉
値引きは大抵は可能です。
頑張り次第ですが、1,000〜2,000ドルの値引きは可能だと思います。
私の場合は1,500ドルの値引きに、ガソリン満タン、オイル交換1回無料という形で交渉はまとまりました。
ネゴシエーションの実践という事で、好きな人は楽しめるかもしれません。
契約
いろんな書類にサインをして、契約締結です。
今回購入したのは10年落ちのホンダパイロット。
走行距離は短めで6万マイル。
ホンダのラインナップではRDXと並んで最も屈強なプラットホームなので、何かあっても安心かなと思います。
結局、車両価格が18,600ドル。手数料と税金(10%)を含めて、総額は21,184ドルに。
KBBの個人取引相場が18,690ドルだったので、ディーラーで購入した割には良い買い物ができたと思います。
支払い
手付金としてカード払いで3,000ドル。残りの18,184ドルは後日小切手で支払いました。
これが1万8184ドルの小切手です。(初の高額小切手。記念撮影しました)
銀行でCasher’s Checkを下さいと言うだけで簡単に発行してくれます。
自動車保険の契約
自動車保険も絶対に忘れずに。
私の場合、保険料は1年間で1,800ドル。
補償項目は日本と大きな差はありませんが、やはり高く感じますね。
自動車保険加入証(Auto Insurance Identification card)は車を引き取る際に必要になります。
納車
契約から数日後、車を引き取りました。
無事、アパートの駐車場に到着。
ナンバープレートはさらに2週間後。
その際、登録料の一部返金(License Estimate Refund)を小切手で受け取りました。
Refundは153ドル。登録手数料として450ドル支払っていましたが、結構戻ってきましたね。
そして忘れた頃に、タイトルが送られてきました。
アメリカで手に入れた、自分の車の証です。
ここまで来れば、もう大丈夫です。長い車探しも終了です。
ディーラーで中古車を買う重要性
最後に1つ重要なことを。
ハズレの中古車を引くリスクを少しでも下げるため、私はディーラーで購入する事は必須じゃないかなと思います。
故障車を売りつけられたという過去の駐在者のトラブルは耳にしますしね。
ディーラーで購入するメリットは、なんといっても車両検査とメンテナンスが完了していることです。
こちらが今回受け取った車両検査結果。
点検だけでなく、エンジンオイル、エレメント、ワイパー、エアコンフィルターなどの消耗品も交換してくれていました。
乗り始めの段階で点検と整備が完了していることは、かなりの安心材料だと思います。
アメリカは車の整備費用は安いですし、メンテナンスさえ怠らなければ長く乗ることも可能ですからね。
まとめ
最後の方は駆け足となりましたが、アメリカにおける中古車購入の流れを紹介しました。
アメリカで車を手に入れるならやはり中古車。新車もアリ。ただリースはナシ。これが答えかなと思います。
私は10年落ちの中古車を乗り始めて数ヶ月経ちますが、今の所は何の問題もありません。
今後も事故や故障に悩まされる事なく、任期中頑張ってくれることを祈るばかりです。