Constitution、Life is Good、Tiznowなど。WinStar Farmの牧場見学。

アメリカ競馬

ケンタッキー州の牧場見学⑤

ウインスターファーム(Winstar Farm)の紹介です。

ウインスターファーム(WinStar Farm)

競走馬の生産、所有、及び種牡馬の繋養を行っています。公式HPはこちら

牧場の設立は2000年と、比較的新しい牧場になります。

やや古い紹介文かもしれませんが、収益性の高さが際立つ牧場であることは間違いなさそうです。

これまでにEclipse Awardsを2度受賞。さらに2018年には約860万ドルの収益を記録し、北米1位に輝いた実績もあります。

…WinStar had a humble beginning, but now competes at the highest level of racing, is home to elite stallions such as Speightstown and Constitution, and brilliant broodmares, which helped earn the farm two Eclipse awards for Outstanding Breeder in 2016 and 2020. WinStar regularly ranks among the Top 10 North American breeders and has been in the Top Five by earnings each year since 2014. WinStar topped all breeders in 2018 with $8.6 million in earnings.

また、三冠馬Justifyを所有していたことでも知られており、その存在感はやはり別格です。

白地に緑の星形という勝負服は、一度見れば記憶に残る印象的なデザイン。レースを見ていて「どこかで見たことがある」と感じる方も多いのではないでしょうか。

牧場到着から集合

スタリオンツアーの予約はHPから。1時間で$25のツアーです。

ゲートは下の写真の右奥です。

 

集合場所。

確かに、とてもお金を持ってそうな佇まいです。

 

代表産駒は2010年にケンタッキーダービーを勝ったSuper Saverであり、当時の記念品が応接室に飾られていました。

 

アメリカ競馬のゼッケンは、デザインが格好いいですよね。

写真は左から、現在は日本で供用されているYoshida、今回の見学で最初に出会えたLife Is Good、そしてGhostzapperの父として知られるAwesome Againです。

 

Justifyの写真も。結果論ではありますが、現在の種牡馬としての成功ぶりを見てしまうと、クールモアへ売却してしまった判断はやや惜しかったようにも感じられます。

 

Life is Goodの2021年BCマイルの優勝トロフィー。

 

種牡馬見学

種牡馬を見学順に紹介します。

Life Is Good (2018)

父Into Mischief 母の父Distorted Humor

種付け料(2026年): $60,000

ペガサスワールドC、ブリーダーズカップ・ダートマイル勝ち馬。圧倒的スピードと先行力が持ち味で、Into Mischief後継の有力株。初年度産駒は2024年産。

非常におとなしい馬のようで、触らせてもらうことができました。

 

Constitution (2011)

父Tapit 母の父Distorted Humor

種付け料(2026年): $110,000

フロリダダービー、ドンH勝ち馬。トップサイアーとして成功しており、G1を4勝したTiz the Law(ベルモントS、トラヴァースS、フロリダダービー)などを輩出。

北米のトップサイアーの1頭です。2024年以降、リーディング5位を保持

Tapitの後継といえば、これまではConstitutionが中心的な存在でした。そこに新たに加わるのがFlightlineです。

両者には7歳の年齢差がありますが、それだけに世代をまたいだ後継争いとしても非常に興味深い構図。今後、この系統がどのように広がっていくのか、引き続き注目していきたいところです。

 

Tiznow (1997)

父Cee’s Tizzy 母の父Seattle Song

BCクラシック連覇。米国産で唯一の同レース連覇馬として知られ、長年にわたり一線級種牡馬として活躍。2020年に種牡馬引退。

本馬が制した2000年のBreeders’ Cup Classicを改めて見返してみると、そのレベルの高さに驚かされます。2着にはGiant’s Causeway、さらに着外にもLemon Drop KidFusaichi Pegasusと、名だたる名馬が揃っていました。

いずれもすでに他界していることを思うと、本馬にはこれからも元気に長生きしてほしいと感じます。

すでに種牡馬を引退しているため、ガイドには「タイミングが合えば見られるかもしれない」と記されていましたが、実際にはしっかりと時間を取って説明してくれたのが印象的でした。

…Please note, Tiznow is fully retired, and will not be pulled out to be shown during tours. Tiznow may be viewed in his stall, or outside, as their schedule allows….

 

Timberlake (2021)

父Into Mischief 母の父Lookin At Lucky

種付け料(2026年): $15,000

シャンペンS(G1)勝ち馬。2歳G1勝ちの実績から早期始動型の産駒が期待される。2026年に初年度産駒が誕生。

どこかで見覚えのある馬名だと思っていたのですが、振り返ってみると、2022年のBreeders’ Cup Juvenile(4着)と、2023年のArkansas Derby(4着)で、どちらも現地観戦していました。

思いがけない再会のような感覚もあり、今回の見学がより印象深いものになりました。

 

Audible (2015)

父Into Mischief 母の父Gilded Time

種付け料(2026年): $7,500

フロリダダービー勝ち馬。代表産駒にSplendora(Beholder Mile S勝ち)。

 

Global Campaign (2016)

父Curlin 母の父A.P. Indy

ウッドワードH勝ち馬。2025年12月、韓国への売却が発表。

 

Promises Fulfilled (2015)

父Shackleford 母の父Marquetry

種付け料(2026年): $2,500

H. Allen Jerkens S(G1)勝ち馬。快速逃げ馬で、短距離向きのスピードを強く伝える。産駒は重賞未勝利。

 

Tom’s d’Etat (2013)

父Smart Strike 母の父Giant’s Causeway

ステファンフォスターSなど重賞勝ち。2026年からRed River Farmsにて繋養。

 

Independence Hall (2017)

父Constitution 母の父Cape Town

種付け料(2026年): $10,000

2歳時の圧勝劇で注目されたスピード型。2023年産の初年度産駒がデビューし、G1を含む重賞で活躍中。

 

Country Grammer (2017)

父Tonalist 母の父Forestry

種付け料(2026年): $5,000

ドバイワールドカップ勝ち馬。初年度産駒は2025年生まれ。

 

Two Phil’s (2020)

父Hard Spun 母の父General Quarters

種付け料(2026年): $7,500

ケンタッキーダービー2着などクラシックで好走。初年度産駒は2025年生まれ。

 

 

牧場施設の見学

種付け場です。

実際は、2つの厩舎に別れて種牡馬を見学する合間に通りました。

 

種付け場でよく見る、キメの細かい白い砂です。

 

繋養中の何頭かは放牧中でした。

 

およそ1時間で見学は終了しました。

 

見学を終えて

実際に牧場を訪れたのは2025年3月のこと。そこから記事を書くまでに1年ほど間が空いてしまったのですが、その間に見学したはずの種牡馬がすでに複数頭いなくなっていたことには驚かされました。

あらためて現在のラインナップを見てみると、新たな馬たちが加わっており、種牡馬の入れ替えはかなり活発な印象です。さらに、種付け料の変動も大きく、こうした動きからは収益性を強く意識した牧場の経営方針がうかがえます。

今回の見学では、Tiznowに実際に会えたことが何より嬉しい体験でした。ただ、調べていくとサイアーラインとしてはやや厳しい立ち位置にあるようで、寂しさも感じてしまいます。

とはいえ、見学そのものはホスピタリティにあふれており、全体として非常に満足度の高いものでした。

今後は、Life Is Good、Timberlakeの成功にも期待したいところです。

(つづく)

 

ケンタッキー州牧場見学の記事です▼

Medaglia D’oroにストリートセンス。Jonabell Farmの牧場見学。

北米最強フライトライン。Lane’s End Farmの牧場見学。

米国三冠アメリカンファラオとジャスティファイ。Ashford Stud の牧場見学。

名種牡馬カーリン。Hill ‘n’ Dale Farmの牧場見学。

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